ささやき(informations)

燐光群 「蝶のような私の郷愁」

2006.8.8 スペース雑遊 開演19:00

70分。二人芝居。
ここ最近観た中ではおもしろい芝居だった。

海の光を見てはいけない、自分でもわからない心の奥の願いか叶ってしまうから。

序盤、わりとかったるい夫婦の日常なのかなと思ったが
この奥さんちょっと様子がおかしいなと思い
恋人だったらしい死んだ姉の存在
周囲にはおおっぴらにできないらしい二人の関係
したらしい妊娠中絶
したかもしれない姉の自殺

もしかしたら
この劇自体が奥さんの見ている夢なのかな
とも思った

姉を想起させる貝殻をタンスにしまったら
台風の音がやむ
台風は現実にもきているし
罪の意識を背負って、いつか来る終わりに怯えながら暮す夫婦の心にも来ている
そして二人に終末とやすらぎをもたらす

 誰もいない世界にぽつんと取り残されたマンションのベランダに男と女が立っている
  海の光を見たのね
   ああ、俺たちの願いが叶ったんだ

床下にいつのまにかせまった水のきらめき
蝋燭一本で、本当の別次元が立ち現れる

ファンタジーなんだね

すごいなあ
いい芝居を観た

AKIと。

※2006年の日記から転載
観劇の帰りに韓国料理を食べた記憶がある

あれは事故だったんだよ
どうして踏み切りに入ったのかしら
お姉さんは左耳が聞こえなかったからだよ
だって、右の耳は聞こえていたのよ

もう一度観たいお芝居のひとつ

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