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ファシリテーター入門!

君にもできる! 有意義な会議にするための5項目

こんど職場の多職種合同研修のグループワークでファシリテーターをやることになりました。え? ファシリテーターって何をすればいいの? 私なんかにできるのかな? 普通の司会とは違うの? と、不安要素もたくさんあるのですが、ファシリテーターとして会議を有意義なものにするために、最低限押さえておいたほうがよいと思われるポイントを5つ(半分は自分のために💦)まとめてみました。参考にしていただければ幸いです。

①「自分は主役ではない」と常に意識すること

心得

ファシリテーターは「話す人」ではなく「話が生まれる場を整える人」です。
自分の意見や正解を示したくなった瞬間が、最も注意すべき局面です。

エピソード
ある会議で、参加者の意見が出そろう前に、ファシリテーターが
「つまり問題は〇〇ですよね」とまとめてしまいました。
その結果、数名が「もう結論が決まった」と感じ、発言を控える空気が生まれました。

実用ポイント
結論は参加者の口から出るまで待つ

まとめる際は「〜という意見が出ていますね」と事実整理に徹する

自分の考えは「最後の最後まで出さない」覚悟を持つ

② 発言量の「偏り」を放置しない

心得
よく話す人と、話さない人の差は自然に生じます。
しかし、その差を「そのまま」にしておくのは、ファシリテーターの怠慢です。

エピソード
ベテラン職員が毎回長く話し、若手が一言も発しない会議が続きました。
後日、若手から「どうせ意見を言っても聞いてもらえない」と本音が漏れました。

実用ポイント
よく話す人には「ありがとうございます。では他の方はどうでしょう」

話さない人には「〇〇さんはどう感じましたか」と名指しで短く

発言を求める際は「正解不要」「感想でよい」と心理的負担を下げる

③ 「沈黙」を恐れず、急いで埋めない

心得
沈黙は失敗ではなく、考えている時間です。
沈黙を怖がって話し続けると、浅い意見しか出ません。

エピソード
質問後、10秒ほど沈黙が続いたため、ファシリテーターがすぐに補足説明をしました。
結果、参加者は「考える前に答えが示された」と受け身になってしまいました。

実用ポイント
質問後は心の中で10秒数える

沈黙が続いたら「少し考える時間を取りましょう」と言語化する

沈黙を「悪い空気」にしない態度が、場の質を左右する


④ 否定や評価を「即座に」しない

心得
ファシリテーターの一言の評価は、場の空気を一瞬で硬直させます。
良し悪しの判断は、場全体に委ねるべきです。

エピソード
参加者の意見に対し、「それは現実的ではないですね」と返したところ、
以降、誰も新しいアイデアを出さなくなりました。

実用ポイント
否定の代わりに「その視点は新しいですね」「別の角度ですね」

評価せず「もう少し詳しく教えてください」と掘り下げる

判断が必要な場合は「皆さんはどう思いますか」と投げ返す

⑤ ゴールと時間を「常に見える化」する

心得
参加者が迷う最大の原因は、「今、何をしているのか分からない」ことです。
ファシリテーターは進行の地図を示し続ける役割を持ちます。

エピソード
活発な議論が続いたものの、結局何も決まらず「話しただけ」で終わりました。
参加者から「結局、何の会議だったのか」という不満が出ました。

実用ポイント

冒頭で「今日は〇〇を決めます」と明確に宣言する

途中で「今は意見出し、次に整理に入ります」と段階を示す

終了前に「今日決まったこと・残ったこと」を必ず言語化する


まとめ(要点)

ファシリテーターの基本は、
話す技術ではなく、場を扱う姿勢にあります。

主役にならない

偏りを調整する

沈黙を許容する

評価を控える

ゴールと流れを示す


これらを意識するだけで、会議や話し合いの質は確実に向上します。

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