井上ひさし/蜷川幸雄『藪原検校』
※TRITON以前のblogからサルベージした記事
※このお芝居のすごいところは、「視覚障害者がお芝居をしているお芝居」だというところです
※誰と観たかは書かれていませんが確かaと一緒に観たような記憶があります
※現在私は句点「。」を使用しませんが、この時はまだ使用しており、記録という意味も含めてそのまま転載します
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井上ひさし/蜷川幸雄『藪原検校』
2007.5.15 Bunkamuraシアターコクーン 開演19:00
古田新太主演
出だし、坊主頭がさんぺ~ですに見えた。
28歳の青年役はちょっと・・・というかご愛嬌。
盲人の一座が演じるという体裁で、一人何役もやるけど盲人の設定の役の人は健常者の役をするときも足で床を探るというような細かい芝居をしていた。
ロープやギターの使用はすでに戯曲で指定されていた演出。
もともとブロードウェイのミュージカルを指向していた作者だけに、劇中にちりばめられたたくさんの歌。
杉の市は悪人だけどハンディキャップを乗り越えて健常者の中でのしあがって行こうとする心意気? には愛おしさを感じてしまう。作者の人間を描き出す力にただただ脱帽する思いである。
実はこの二代目藪原検行は井上ひさし氏のまったくの想像力の産物であると知るにおよび、その感動は増すばかりである。