萩尾望都ってまだ生きてるの?
小生にとって偉大な漫画家のお一人である萩尾望都先生はまだご存命なのでしょうか?
このところ佐藤さとる神先生や小山田いく先生、井上ひさし先生、天沢退二郎先生などが相次いで亡くなられて、先生方の新しい作品がもう読めないのかと思うと心が悲しみでいっぱいになってしまいます
「百億の昼と千億の夜」で出会った!
小生にとって萩尾望都先生の作品を始めて目にしたのは忘れもしない小学生のとき、近所にすんでいた上級生の子が引っ越しをすることになり、整理した漫画の中から何冊か小生に下すったわけなのですが、その中に「百億の昼と千億の夜」の下巻が含まれていたのでした
言うまでもなく「百億の昼と千億の夜」は光瀬龍作のSF小説で、私が手にしたのは萩尾もと先生によりコミカライズされた漫画です
まだ子供の私には内容が少々難しく、すぐには理解できませんでしたが可愛らしくも凛々しい少女・阿修羅王の立ち居振舞いや、お釈迦様がサイボーグに改造されて手からビームが出たりすることや、イエス・キリストが小者感あふれる悪の手先といった役柄で登場してきたりするところなど、難解ながらも斬新で印象的な設定に心を奪われ、幾度となく読み返したものでした
そうそう、第一に思ったのは萩尾望都って何て読むんだろう、でした
モト
はじめは男か女かもわかりませんでした(^_^;)
同時に萩尾望都という漫画家の作品をもっと読みたいという思いも私の心の中に
生まれてきました
その後読んだ萩尾望都先生の作品で好きなものは
「トーマの心臓」「アメリカンパイ」「11人いる」「11月のギムナジウム」等でしょうか
どれも切なさと同時に心が洗われるというか、けして凄烈でも高貴でもない自分の思春期前期が先生の作萩尾望都品に触れることで浄化され精練される、傷痕や隙間がみずみずしい感覚で満たされ、癒しされていく
そんな気持ちになるのです
本棚の片隅に萩尾望都
二日酔いになりがちな人生に必携の、心の太田胃散
それが萩尾望都先生の漫画だと言えるのではないでしょうか