技能実習の現場から(technical intern trainee)

ベトナム寺に泊まってきた~技能実習生、結婚式に行く(前日編)

Chùa Việt Nam~ベトナム寺へ

こんばんは、おりかなです。今回は越南寺に泊まったお話です。

神奈川県は愛川郡半原にある仏教寺院、Chùa Việt Namに行って泊まってきました。Chùa Việt Nam、直訳すればベトナム寺は住職さん(二人いらっしゃる)も訪れる人もみんなベトナム人という珍しいお寺です。

本厚木駅からバスで50分、終点のロータリーで荷物を抱えて降りれば、そこは地の果て半原(半原の皆さんごめんなさい)。

なぜそんなところに行ったかと言えば、技能実習生の子の友達の結婚式に参列するためです。新郎新婦とも日本で働いているベトナム人の若者たちです。

ベトナムから日本に働きに来ている彼等は、当然ながら親兄弟も親戚も日本にはいない。結婚式を挙げるにしても参列者が少ない。だから私も結婚式に参列してくれないか、と技能実習生の子にお願いされたので、はいはいわかったよ、と参加することにしたのです。新郎新婦とはいちど顔を合わせて一緒に食事もしています。

(過去記事「東京、王子アンダーグラウンドhttps://triton2.org/sardinestream01/」参照)。

結婚式について、事前に知らされていたのは日付と、お寺でやるということと、前日から準備のために泊まり込むということだけでした。

そのお寺こそChùa Việt Nam、直訳すればベトナム寺という、日本でも珍しいベトナム様式の仏教寺院です(漢字を当てれば越南寺となるでしようか)。

バスの中から見えたお寺の建物は黄色に塗られて異国風の装飾が施され、風景のなかで異彩を放っていました。近くで見上げれば金色の竜や白い観音様、花や車輪のモチーフなど、鮮やかで賑やかです。日本にもこんなお寺ができちゃうということは、それだけ多くのベトナム人が日本に来て生活しているということでしょう。お正月とかには、日本全国からたくさんのベトナム人が参拝に訪れるのだとそうです。いつか半原は日本のベトナム人街になるかもしれませんね。

ベトナム寺の全景

結婚式の準備

私たちが到着したときにはまだあまり人はおらず、奥の建物にいた男性(5年前くらいに日本に来たという)が私たちを見つけて声をかけてきました。靴をサンダルにはきかえてから奥の食堂に上がらせてもらいました。女性の住職さんがいて挨拶しました。ベトナム語で話しかけられたのでお辞儀して「日本人です」といったら「ああ、日本人ですか」と日本語で挨拶されました。

お堂の奥の平屋の建物は食堂と厨房であとひとつ入り口が別な部屋がありました。食堂は、奥には腕が10本くらいある白いお顔の仏様が祀られていて、数えたわけではないが、2列になって150人はゆうに座れる椅子とテーブルが並んでいましたが、その時は5人くらいが遅い昼食をとっている他は誰もいませんでした。「ご飯食べる?」と聞かれたけれど、私たちは駅でお蕎麦を食べてきていたので食べず。

夕食後の食堂

荷物を置いてからお堂の2階に上がり、仏様に線香をお供えしました。いちばん目立つお堂は2階建てで、1階が講堂? やはり正面に飾り気のない木の座像を祀った卓があり、椅子やテーブルもあったががらんとしていました。ここを飾り付けして翌日の結婚式の会場としたのでした。奥の階段を上がり2階は礼拝堂か。極彩色の釈迦牟尼仏や灯明、花を飾った祭壇と、それては別の壁にやはり仏様が飾られていました。外に通じる戸は開け放たれていて、下から見えた白い観音様の立像が飾られていました。ベランダから階段がしたに続いていて、本来、外から来た人は階段を上って直接礼拝堂に入る仕組みになっているようでした。

それから1階のテーブルや椅子を運び出して、結婚式のかざりなどを離れたところの倉庫から運び込んだのでした。結婚式の準備には、近隣の信徒(ほぼベトナム人)たちや新郎新婦の関係者が少しずつ集まってきていて、新郎新婦の準備したバルーン等で飾りつけをしていました(主に男性)。私もバルーンをふくらませるのを少し手伝いました。

そこからしばらく暇になり広間の床に座っておしゃべりしていました。やがて、新郎新婦も到着して、四角い大きなウェディングケーキを運び込んでいました。

そのあとココナッツを混ぜ混んだご飯をいただきました。甘くてさつま芋みたいな食感。

お寺の住み込みの人たち(僧侶ではなさそうだが寺に寝泊まりして雑用などを行っているようだった)が晩ごはんの準備を始める。晩御飯だけではなくて明日の朝食と、結婚式のあとの披露宴? のごちそうの準備もしているらしかったです。

技能実習生の子も準備に混ざって包丁で野菜を切っていたのですが、扱いがなれていない感じで少し見ていてハラハラしました。添えた手の指を伸ばしたまま包丁を使っていました。

やがて住職さん二人がやって来て席につき、18時から夕食。

事前に聞いてはいましたが、お寺なので肉はなく、お酒もない。お茶もない。ただしペットボトルの水は飲み放題でした。

あと、寄付されたものでしょうか、大きなかご一杯にウレタンマスクが盛り付けられていて、必要なだけもらえるのでした。

メニューはヌードル入りのスープが一品のみ。野菜のスープにうどんではなくてペンネ? 短いマカロニが入っていました。肉はなくて、キャベツみたいな形の揚げた湯葉が入っていました。しかし、これが美味しかったのです。みんなは唐辛子を入れて食べていましたが、私は辛いものを食べるといつも大汗をかくのでちょっと。ちょっと入れたら痛いくらい辛かったです。

何故か女性の住職さんの隣の席になり、話しかけられました。修行のためタイに8年いたのでタイ語がわかる、とのことでした。なぜタイの話題になったかは秘密。

ベトナムの僧は小乗仏教なのでしょう、肉食も飲酒も結婚もNGだそうです。

食べ終わって、みんながささっとお皿を厨房に運び洗っている間に少し一息つきました。

19時から夜のお務め。お堂の裏のロッカーには簡素な中国服みたいな衣装が各サイズ揃っていて、みんな上着を脱いでそれを身に付けてから2階の礼拝堂に上がりました。

「これもアオヤイなの?」と技能実習生の子にきくと「これはアオランと言います」とのこと。

礼拝堂にはお風呂のイスみたいな小さな本置きが並べられて、一冊ずつペーパーバックのお経の本が乗せられていました。ベトナム語は見た目がマーキングされたアルファベットなので、まるで英語の教科書みたいでした。小さなクッションもあって、その上に座ってあぐらをかくためのものでした。みんな座って黙想し、お務めが始まると照明が落とされ、ロウソクのかわりに七色に光るLEDの灯明が光っていました。なんと釈迦牟尼仏の後光も電飾されて床屋さんの看板みたいにゆっくり回転しながらキラキラと光るのでした。

住職さん二人が代わる代わる歌うような節回しでお経をあげ始めました。マイクを使っていました。途中、沈黙の時間が15分くらいあったのですが、これはなんの時間だったんだろう。そのあとみんなでテキストを開いて、一緒にお経を読みました。ページが変わるたびに技能実習生の子が小声で日本語で「52ページ」とか教えてくれました。一拍で一つの単語を読んでいく感じでした。

礼拝が終わって少し飾りつけをしていたら技能実習生の子が呼びにきてくれて、あとは食堂で過ごしました。ぜんざい? 甘いもの(昆布が入っていたけど)をご馳走になりました。

少しずつ人が増えていって、寺に寝泊まりしながら外で働いている人なのか? 帰って来てご飯を作って食べていたりしている人がいました。

21時頃、遅れてやってくる人を迎えに半原のバス停まで6人くらいで迎えにいきました。少し打ち解けるとベトナムの子達は普通に冗談を言ったり明るく騒がしい。

ジョークの好きなベトナム人

「スマホの充電しても大丈夫かな?」

と聞いたら

「そんなことしたら怒られるよ、絶対ダメだよ!」

と真顔で言われたり(結局、充電しても問題なかった)

「明日は何時に起きるの?」

と聞いたら、はじめは

「4時です」

と言ってたけど、そのうちに

「2時です。みんな2時に起きて準備します」

と言ってきたり(後で6時起きだと教えてくれたけど)

タイミングよくジョークをぶっ込んでくるのでした。

食堂の床に雑魚寝だった

さてどこで眠るのでしょうか。お寺に泊まるというから、僧坊のようなところで眠るのかと思ったら、食堂の床にマットレスを敷いて寝袋で寝るのでした。男女で別れて、夜は冷えるのでエアコンの温風の当たるところに寝ました。

普通だったら嫌かもしれないけど、さんざん山で寝泊まりしたおかげでしょうか、初対面の人たちのなかで問題なく寝袋で眠れました。私は23時頃には休みましたが、みんなは0時くらいまでおしゃべりしていたようでした。

ちなみに、お寺にはお風呂はありませんでした。狭いシャワー室のみ。ベトナム人はお湯に浸かる習慣はないのです。冬とか寒くないのかな。

今回、ベトナム人だらけのところに泊まるということで、実はお財布は持っていかず、小さなジップロックにお札と自分の名刺を入れて上着のポケットに入れて肌身離さず身に付けるようにしていました。しかしみんな無造作に食堂の隅のテーブルの上に荷物を置いていました。

「ドロボーいないから大丈夫だよ」

と技能実習生の子が言っていました。

あと、Chùa Việt NamにはfreeのWi-Fiありませんでした。

お堂の前の装飾

つづく

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