職業としての介護(caregiving as a profession)

昨日、コロナ感染対応中のフロアで起こったこと

朝、出勤すると、フロアがなんとなく騒然としていました。

夜勤の看護師に聞くと「〇〇さん、折れてるかもよ」と。

利用者が転倒、しかも骨折した可能性があるとのことでした。

その利用者さんの居室に行くと当直のドクターと看護師がいて、酸素がつながってました。

床にはまだ赤く固まっていない出血の跡。かなりの量。

数日前に実習に来ていた看護学生のコロナ陽性が判明し、濃厚接触の可能性はほぼなかったが、大事をとってフロアでは感染拡大予防のための対応中でした。入所者は基本、居室内での生活(食事も)、入浴は中止し、リハビリも居室内のみ。そのため、食事介助が必要な利用者が各居室に散らばってしまうため、職員も各居室に入り込んで介助する必要があることと、転倒リスクが高く常時見守りが必要な入所者も居室内での対応を迫られるという状況が発生していました。転倒リスクが高い入所者にはセンサーを使用するが、夜勤明けという職員数が限られ、しかも朝食を配膳し食事介助を行わなければならない時間帯に事故が発生したのです。

転倒リスクの高い入所者が立ち上がって転倒、上下肢を骨折し頭部外傷から出血、さらに酸素飽和濃度の低下を起こしていました。

普段はフロアにテーブルと椅子を用意して、そこで職員見守りのもと食事をされている方でした。転倒リスクがあることはわかっていましたから、厳しいことうを言えば、配膳中も職員がひとり、見えるところにいなければいけなった。夜勤明けの職員もそのことはわかっていて、責任を痛感していました。センサーが作動したので駆け付けたが間に合わなかったのです。

あるいは、感染対応中でなければ、この事故は防げたかもしれません。

しかし、起こってしまったことはもとには戻せません。

結果を受け止めて、同じような事故を起こさないようにする。それしかありません。

ベストを尽くしても、事故が起きるときは起きるものです。

防止対応策を立て、共有し、かかわった職員にはフォローし。

今回、事故発生時に勤務していた職員にはかわいそうですが、その人の名誉のために言えば、今回事故は起きたけど、きっとその職員が未然に防いできた重大事故だって数多くあったはずです。いつも頑張っている職員だったから。

反省することは必要だけど、自信を失ったりつぶれたりはしないでほしい。

そして、今回の事故を職員全員が自分も関わりのあることとして共有し、より良いケアができるように考え実行してほしい。

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