残雪期の登山の参考に。雪山は時間も体力も1.5倍かかる。おまけに雪で道が見えないから迷いやすい。
今回は生還できたけどね(^_^;)
今回は途中、2回ほど道に迷った。ルートに復帰することはできたが、そうでなければ深刻な? 遭難につながりかねない道迷いだった。
原因は要所要所での現在位置確認がおろそかだったことと、雪で本来の登山道が見えなくなっていたことだろう。
気を付けないとね(^_^;)
■今回のルート
5/1から5/3にかけて残雪の八ヶ岳を歩いた
稲子湯に前泊しシャクナゲ尾根からにゅうを登り越して中山峠、黒百合ヒュッテで休憩、中山を登り返して高見石小屋を通って白駒池、白駒荘泊。翌日は白駒池から麦草峠を経由して雨池、そこから時計回りに池畔を回って分岐から雨池峠へ(手持ちの地図が古かったせいか、新道ができていた)。そこで小休止してザックをデポ、縞枯山登頂、素通りして縞枯山展望台まで往復、その後雨池峠へ戻り北八ヶ岳ロープウェイにて下山、というのが今回のルート。
天候のために直前で宿泊場所を変えたため、間に山小屋のほとんど無いルートになってしまった
■道迷い①シャクナゲ尾根
シャクナゲ尾根を通るのは夏期冬期通してこれが初めて。
あまり人が通らないルートだとは聞いていたが、私の隊の他にも一人、男性が登っていた
積雪期には道が不明瞭なため立ち入り禁止、との札が入り口にかけられている。途中までは無雪。途中から5~10メートルぐらいの雪渓? が断続的に現れやがて連続した雪道に。シャクナゲ尾根と言うだけあって背の高いシャクナゲが生い茂っていた。まだ花は咲いていなかったが、咲いていればきっと綺麗だっただろう。雪は所々踏み抜くと膝まで潜るほどの深さ、足跡はいくつかあった。さて、雪道をしばらくいって樹林帯の中、雪のため登山道は見えず、トレースと木の幹に巻かれたテープを頼りに登っていったのだが、途中、テープが途切れた。おそらく夏山ならば明確な道が見えるのかもしれないが、雪のためにどちらが道かはっきりしない。何故か足跡も途絶えている。予測をたてて登ってみるがどうもおかしい。このまま進むか? しかし現在位置を失えば引き返すことも難しくなる。やばいやばい。最後のテープの木まで引き返し、一人先行してルートを探す。しばらく行くと看板と足跡を見つけた。やっぱりこっちでいいんだ! という訳で無事にルートを発見できた。
この時にルートを推測する目印にしたのが、倒木である。登山道上に倒木がある場合、全部をどかすことは難しいため、チェーンソーなどでルートにかかっている部分だけを切断して除去するのだが、そうすると登山道の両脇には円形にカットされた倒木の切り口が並んでいることになる。倒木がカットされているのは、そこが登山道だからだ!それを探しながら雪道を進んだ。
それにしても残雪期のシャクナゲ尾根は悪路だった。しらびそ小屋経由よりも近道をするつもりだったが大幅に時間と体力を食われた。おまけに途中に休憩できる場所がない。にゅうの山頂付近も風と恐ろしい寒気でとてもとどまっていられなかった。いっそこのまま白駒池まで下るかとも思ったが、とにかく何か食べないと、と思い黒百合ヒュッテを目指した。途中、同行者の足が痛くなったりして荷物を分担して持つなどした。結局、白駒池にたどり着いたときには出発してから10時間近くたっていた。恐ろしい(^_^;)。
■道迷い②雨池分岐
足の痛い人もいたので茶臼山を通らずに縞枯山まで行こうという事で雨池経由を選択した。吉とでるか凶とでるか。雨池までは順調だった。そこから反時計回りに池を回って縞枯山方面への分岐になるのだが、そうすると池の3/4を回ることになる。反対からいけば1/4ですむのに。しかし手持ちの地図だとルートが破線になっている。普段は歩かないルートということだ。しかし行ってみると道はある。凍った水溜まりのかなり悪そうな道だけど。後続のパーティーが地図通りの道を行くのを見送って、我が隊は破線ルートへ。これがいけなかった。道は途中でなくなっていて、おまけに池に流れ込む小川を渡らなくてはいけなかった。雪のために道は完全に見えない。「登山道」と書かれた札があり、いくつかの足跡が残っていたのでそちらに進む。とにかく、わたりやすいところで小川を渡り(それも1本ではなかった)池から離れないように進んでいく。非常に心細かった。しかしほどなくして足跡と木に巻かれたテープを発見。そして道しるべを発見する。しかしここでミスがあった。道しるべには「雨池峠」と書かれていたのだが、縞枯山とは書かれていなかったので素通りしてしまったのだ。ここで地図を確認していればそれが目指していた分岐だと気づけたはずなのだが。結局そのまま進み、池を回って来た先ほどのパーティーとすれ違うことに。「縞枯山に行く分岐を探しているのですが」と訪ねてみると、それならもう通りすぎてますよ、とのこと。幸い方向が同じだったので、そのパーティーの人が分岐(先ほどの道しるべ)まで連れていってくれた。いやー、ありがたい。「トレースを登っていくと林道に出ます。そこにも看板があるから大丈夫だと思いますよ」かくして林道まで上がり、雨池峠につながる急な雪の新道を登っていくと、ほどなくして雨池峠に着いたのだった。そこからならばロープウェイまではすぐ近く。そこで荷物を下ろしてカップヌードルを食べたのだった。
■まとめ
今回の八ヶ岳は自分の準備不足からトラブルが多かった。まず直前にザックを別なものにチェンジしたところ、あまぶたにいれていた荷物をそっくり忘れた。常備薬とか靴下とか帽子とか割り箸とか。いずれもなんとかやりくりできたけど、良くないね。登山ルートのチェックも甘かった。山だけではなくて分岐の名称も見ておかないと。あと当日現地での確認。たぶんこっちで大丈夫だろう、と安易に行っては危ないな。特に雪の残る山は。これがまだ夏に何度か通っている道なら違ったかもしれないけど、今回はほぼ初めてのルートを残雪のなか登ったのも迷った原因になるだろう。あとコースタイムを1.5倍くらいで考えておかないと、雪道はどうしてもスピードがでないから。やはり雪道は危ないね(^_^;)。休憩もあまりとれず、同行者にもきつい思いをさせてしまった。
今回はチェーンスパイクとアイゼンを両方持っていき、道の状態で使い分けた。そこだけはよかったかな(^_^;)いろいろと課題の残る山行だった。
☆雪山こそ余裕を持って!
☆ルート確認は十二分に行うこと!
☆ポットのお湯は命綱!
それでは今回はこの辺で。
それでもまた私は山に登ります。
おりかなでした!
また記事を更新しますのでお待ちくださいね(*´∀`)♪