ささやき(informations)

宮沢賢治は今も青少年の共通言語なのか?

オツベルと象や

永訣の朝は

教科書に載っていたし

夏の100冊には必ず

銀河鉄道の夜や

注文の多い料理店が入っていた

上の世代でも

宮沢賢治に影響を受けたという人は

少なからずいるだろう

井上ひさしや

天沢退二郎など

私の好きな作家の「好きな作家」が

宮沢賢治だったりするし

平田オリザの芸名は賢治作品からだし

誰だったか忘れたけど

擬音に迷ったら賢治作品の中から探す

と言っている作家もいた

自分は星めぐりの歌が好きだ

そういえばエスペラントの講習会に参加したこともある

しかし

実は自分はそこまで熱心な宮沢賢治の読者ではない

たぶん読んでいない作品のほうが圧倒的に多いだろう

なんというか

いざ読もうとすると

あの独特の言い回しに跳ね返されてしまうのだ

なので童話よりは詩のほうが読みやすいと思っている

さて

それでは今の時代の子どもたちは

どれくらい宮沢賢治を読んでいるのだろうか

今の時代の子どもたちの心に

どれくらい宮沢賢治は残っているのだろうか

会話のなかで賢治作品のワンフレーズでも出てくるだろうか

おそらくないだろう

宮沢賢治はもう絶滅危惧種だ

では何が今、青少年たちの共通言語たりえているのか

ひとつには

それはおそらく

ジブリやドラえもんなどのアニメ作品だ

でもそれももうどうだろう

価値観が多様化したことで

幼い日に心揺さぶられるような読書体験を

またはアニメなどの映像体験を

共通の体験として持ちにくくなっているような気がする

まあそれもいいか

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